「 Welcome・Dinosaur garden 」




はあはあと。
小狼はすっかり息が上がっている。
ファイもペタリ、と座り込んだ。
黒鋼はさすがに座り込みはしなかったが、それでも肩で大きく息をしている。
「羽の気配が近くなってるの〜〜!」
「行きましょう!!」
やたらに元気な、1人と1匹。


―――――――――――――― * ―――――――――――――


落ちてきた所は、なにやら巨大な植物の生えている所だった。
少し気温も高い。
空を何かが飛んでいるのに気が付いて、そっちに目をやった皆はぎょっとした。
「魔物?!」
「・・・ち・・・違います!!あれは・・・!」
小狼は唇を震わせて否定した。
続く答を、口から紡ぐ前に。
がさり、と。
近くの草むら(といっても、人の背丈ぐらいはある)から、にゅっと現れたのは・・・・。


「恐竜―――――――――っ!!」


相手が友好的でないのはすぐに知れた。
草むらから現れたものも、空を飛んでいたものも。
大きな口を開けて向かってきた。
最初こそ蒼氷や緋炎が迎撃したが。
相手がとにかく悪すぎた。
三十六計逃げるに如かず、とその場から逃げ出せば。
「めきょっ!・・・羽が近くにある!!」
こんな時には『羽がある』というのが恨めしく思えたりもする。
かくして、恐竜たちとのいたちごっこが再開される事になった。
「・・・羽って・・・もしかして恐竜たちの『巣』にあるんじゃない・・・?」
羽に近づくにつれて、恐竜たちの数が増えていく。
攻撃も激しくなってきた。
それは、まるで何かを護るように。
「・・・当たり、かもな・・・。」
大きく息をついで。蒼氷を抱えなおす。
小狼はもう限界一杯といった所。
戦闘要員の『疲労』のほどに比べて(もちろんファイも多少は戦っている)。
『護られている』サクラとモコナは目茶苦茶元気だ。
「行きましょう!小狼君!黒鋼さん!ファイさん!!」
「羽はすぐそこなの〜〜!」
「・・白まんじゅう、ちっとは黙ってろ・・・。」
その声に覇気が無いのは致し方がない。
うっそうと茂った森はだんだんと木が少なくなり、空間が広がっていく。
やがて。
こんもりとした大きな茂みが突如として現れた。
「何だ、こりゃ?」
「これって・・・・・・。」
「・・・・・・『巣』?」
まるで大きな鳥の巣のような。
こわごわ覗くと、ゴロゴロと、卵が転がっているのが見える。
それに隠れるように。
「・・・サクラの羽だ!」
小狼がタマゴに気を遣いながら近寄って、羽を取って戻ってきた。
嬉しそうなサクラの顔を見ると、今までの疲れが吹き飛ぶような気がする。
羽がすう、と吸い込まれて。
カクンと眠りに落ちたサクラの顔は、微笑んでいた。
「モコナ〜〜早く移動しよ?」
ファイが少し顔を引きつらせながら言った。
ひしひしと迫る、殺気。
それも無数に。
タマゴの『親』達であろう事は容易に想像が付く。
「うん、わかった〜〜〜。」
モコナが宙に舞い、翼を大きく広げる。
皆を吸い込んで魔法陣に自ら飛び込むのと。
恐竜たちが一気になだれ込んできたのとは、ほとんど同時だった。


―――――――――――――― * ―――――――――――――


「・・・もうあんな所はご免だぞ・・・・。」
「黒たんに、諸手を挙げて賛成〜〜。」
「俺も・・・出来ればそう願いたいです・・・・・。」
男組の嘆息を知ってか知らずか。
砂漠の姫は、子供の恐竜の背に乗って大地を散歩する、楽しい夢を見ていた。              



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待たせた割にこんなのかい!!と何かが飛んで来るのは覚悟の上で・・・・。^^;

テーマは『お互いが書いて欲しいものを指定する』。
そして出されたのは、『恐竜てんこ盛り、ジュラシックパーク物。モコナとサクラが元気なもの。』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
お題を拝見した時、『男組はどーした?』と思いまして・・・・。
遠足気分のサクラとソエル、ヘタレの男組、という構成になりました。(笑)
リク通りかどうか・・・・。
深く考えないでおこう・・・・・。(逃)

           作者・シュウ   2006.08.10UP

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