あの人の。
『声』は、どんな『色』だっただろう。
かの人の。
『声』の『色』は何に例えればよかっただろう。
記憶の中に沈む『声』は。
何時しかその『色』を失って。
その響きすらも定かではなくなっていく。
失くしたくないのに。
留めておきたいのに。
想いとは裏腹に、時の大河は容赦なく流していく。
「・・・・・思い出せねぇ・・・・・。」
我知らず、こぼれた声に。
鈴を転がすような声が降る。
「それで、よろしいのですわ。」
何時までも過去に拘泥していてはいけない。
前を見て。
前だけを見て。
踏み出さなければ――――――――その、一歩を。
それは、去りゆく者の『ネガイ』。
その生き様よ、力強く、正しくあれ、と。
「その『想い』は、大切にしなければなりませんのよ。」
ならば、俺は。
『何か』を間違えたのだろうか。
何処で道を『外れた』のだろうか。
ただ厄介払いをされてしまうような、今の生き様を。
過ぎ去りし者達は嘆いただろうか。
「貴方なら、必ず『本当の強さ』がわかるでしょう・・・・。」
『声』の。
『色』、も。
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