砂漠の雨は、優しい。
砂漠の雨は、激しい。
砂漠の雨は、命をつなぐ。
「サクラって、雨が好きだね。」
モコちゃんの言葉にそうだっただろうかと考えた。
確かに、嫌いじゃない。
勿論晴れているほうが気持ちいいし、気分も明るくなる。
洗濯物もよく乾くし、お布団もふっくら。
花も木も、みんなキラキラと命に満ちている。
でも。
長々と続く雨の時には、さすがに沈んだ声になるけれど。
にわか雨や通り雨。
暑い日に照らされた後の夕立。
それを浴びた花たちの、なんて嬉しそうな声!
「こっちまで、うきうきしちゃうのよ。」
「モコナも聞きたぁ〜い・・・。」
「聞かせてあげたいな、本当にすごく嬉しそうなの!」
私にしか、聞こえない声。
『物言わぬものたち』の声。
心の漣が奏でる波長。
美味しいね!
気持ちいい!
ホッとした!
あぁ、なんて幸せなんだろう!
明るくて、本当に気持ちが優しくなる、『声』。
「それにね、モコちゃん。」
「なぁに、サクラ?」
「にわか雨で雨宿りするとね、最後にとってもいいことあるのよ。」
「え?」
ほら、雨がもう小降りになって。
もう屋根の下から出ても大丈夫。
沈もうとしていたお日様が、雲の間からきらりと顔を覗かせた。
「わぁ・・・・・・・・・!」
にわか雨はね、雨宿りをして待っていた子にプレゼントをくれるの。
お日様はね、雨宿りをして待っていた子を幸せにしてくれるの。
お空一杯の、七色の虹の光で。
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