どうやったら、『緋炎』に認めてもらえるのか。
黒鋼さんに聞いたら、『とにかく自分を鍛えるしかねぇだろう。』と言われた。
確かにその通りだ。
己の力量の無さが、認められざる原因なのだから。
『羽』を探しながら。
毎日のように稽古をつけてもらってる。
少しは上達したと思うけど。
――――――でも、まだまだ。
「『緋炎』の声を聞くといい。」
あの人は、それだけ言った。
『緋炎』の声?
何の事か解らない。
でも。
『蒼氷』も『緋炎』も、黒鋼さんには膝を折る。
『蒼氷』にも『緋炎』にも、きっと『意思』がある。
サクラは『声無き物』の声を聞く。
俺がサクラのような『チカラ』を持っていたら、もしかしたら?
「いや、そんなことに頼っちゃいけない。」
そう、それは自分の『力量』じゃない。
もっともっと、自分を鍛えて。
もっともっと、心を研ぎ澄ませて。
そうしたら聞こえるかもしれない―――――『緋炎』の声が。
『緋炎』。
君の『声』って、どんな『声』?
高い?低い?・・・・そんなものでは表現できない?
君は『気難しい』って、刀剣屋のご主人が言っていた。
でも、『お前さんなら御せるかもしれない』とも言ってくれた。
あのご主人の『目』は確かだった。
だったら。
俺はいつか、君の『声』を聞けるようになれるのだろう。
君が俺に膝を折ってくれるようになるのだろう。
でも、その為には。
今日の鍛錬を、確実に自分の物にする。
『日々是精進』と言う言葉を黒鋼さんが言っていた。
その言葉どおりに。
俺は、必ず。
君の望む高みに上る。
俺が、その域に達したなら。
今度こそ、教えてもらえますか?
黄昏時のような、瞳は何も語らないけれど。
『鏡の虚像』の意味を。
『俺』が『誰』であるかを。
|