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よもや『忘れた』とは言うまいな?
お前は確かに言ったのだ。
全てが終わり。
まだ命があったなら。
我が元へ、来ると。
そう――――――――『友』として。
―――――――――――――― * ―――――――――――――
「此処に『階段』がございますから。」
そう言って、手を取ったまま歩みを進める。
蘇摩の声に、ふとその足が止まり、探るように動いた――――――――。
(あ・・・・・・・。)
そうだ。
この人、は。
己の『光』を――――――――。
その仕草に、ただ見つめるばかりだった一同も、思い至る。
それを肯定するかのように天照の声が響き渡った。
「この者も紹介しておこう。名を、リアン、という。『魔道宮』という国の、これも姫君であり、王位継承者であった。」
「『あった』・・・・・?」
鸚鵡返しのように訊ねる陰陽司に、天照は頷く。
「残念だが既に『魔道宮』は滅び、母なる国とともに父も母も同胞も、そして己が『光』をも失った者だ。」
ざわめきが起こる。
滅び去りし国の姫への、同情と弔意と悲嘆と共に。
(ま、ウソは言ってねぇな。)
時系列的には大きなずれがあるのだが、言っている事に変わりはない。
『魔道宮』は滅んだ。
父王はその際に『闇の魔王』の雷に打たれて死んでいる。
母妃は聞いてはいないが、時の流れの中に既に消えているだろう。
多くの国の民も、又。
そして『魔道宮』の『消滅』と共に、『レジェンドホーリー』の『対価』として、『光』を失っている。
過程はどうあれ、結果は同じだ。
リアンが『時の魔女』であった事など、『日本国』の者にとって必要な事ではない。
その辺りも含めての天照の説明だった。
「ではさっくりとやってもらおうか。・・・多少派手にやっても良いぞ。」
それはさも面白いと言うかのように。
ある意味無責任な天照の言葉に、黒鋼は思いっきり眉間の皺を深くした。
「オイ、いい加減な事言うな!マジでエライ事になるぞ!!」
「どういう意味だ?」
黒鋼は大きくため息をついた。
「こいつの辞書にはなぁ、『遠慮』って二文字は何処にも無いんだよ!!ほんっとに『派手』にやるぞ!!」
ふと見れば。
小狼とサクラの顔も少し引きつっている。
ファイは『黒い』苦笑いを浮かべ。
モコナは喜んで跳ね回り始めた。
「キャ――――――♪リアン――――――!がんばって―――――――!!」
「てめぇも黙ってろ、白まんじゅう!!!」
『銀竜』を抜刀しそうな勢いに、天照は少し(困ったものだ。)という顔をした。
「・・・・黒鋼・・・・・。」
「あぁ?!何だよ?!」
恐る恐る声をかけた陰陽司に、噛み付くように怒鳴る。
「すると何か・・・・?この姫君が、お前の『瘴気』を・・・・・?」
「・・・あぁ。『こいつ』になら『できる』。」
「・・・・・・・まさか!!」
信じられない。
何故ならば――――――――。
「この方からは、何の『チカラ』も感じられないぞ?!」
『チカラ』を持たぬ手弱女としか見えぬのに。
黒鋼は、ガシガシと頭をかいた。
「・・・・・『チカラ』を『隠す』のも、良し悪しだな。ちっとは考えろ。」
「・・・・・・・・・・・・。」
応えは、その微笑みだけ。
陰陽司はもう完全に頭が真っ白になっている、といった様子だ。
そして、それは居並ぶ皆も、又。
「お言葉に従うべきだろう・・・・始めようか。」
声と共に。
無数の白き羽根が辺りに乱舞した。
「?!」
「羽根?!」
たちまちざわめきが起こる。
一体何処からこれだけの『羽根』が?!
しかも、それだけの『羽根』が舞ってもなお。
『この人』から『チカラ』は感じられない――――――――。
「余裕だねー・・・・。」
さすがに感心したようにファイが呟く。
そう。
『この程度』なら、何の造作もない事なのだ――――――『翼を統べる者』にとっては。
無数に舞う『羽根』は、黒鋼を包むように舞い続ける。
その『気』が。
一気に『変わった』。
「!!」
ドン!!と地響きすらたてて。
魔法陣が黒鋼の足元に出現する。
その衝撃に、さしもの黒鋼も僅かだが宙に浮いた。
「・・・・・ぐ・・・・!!」
凄まじいまでの衝撃が黒鋼を襲う。
思わず膝を、そしてその手を地に付いた、その身体から。
「な・・・・・なんだ、あれは?!」
まるで流星が飛び散るかのように。
『彗星の巣』から彗星が飛び出してくるかのように。
『黒い光』が次々と身体からあふれ出してくる。
そしてそれは、遙か頭上で1つに纏まり始めた。
『闇の波動』が辺りに走り。
一際大きな瘴気の『塊』が、弾けるように黒鋼の身体から飛び出していった。
「・・・・・・。」
ほう、と。
大きくため息をつく。
恐ろしいほどの疲労感が身体を支配してはいるが。
己が体内にあった『違和感』が消え、とても身体が軽くなったのをはっきりと感じ取る事が出来た。
「・・・終わりか?」
少しふらつきながら。
立ち上がった黒鋼に返された答は。
「いや、まだだ。・・・・とりあえず、魔法陣の外へ。」
その言葉のままに、魔法陣の『外』に出る。
さわやかな風が、心地よく身体の疲れを解していくようで。
思わず大きく深呼吸をしたのは、むべなるかな、と。
「黒鋼さん、大丈夫ですか?!」
「あぁ。すごく、身体が軽い。」
サクラの問いに、簡潔に答えて。
振り返って、ぎょっとなった。
「・・・何なんだ・・・あれは?」
今まで自分の居た所、魔法陣の遙か上の方に。
どす黒く、ざわざわと。
闇に蠢くモノが、そこに。
『魔力』を有さぬ者にもそれははっきりと見、感じる事ができるほどに。
禍々しき『気』を放って、『ソレ』はそこに在った。
「・・・・・黒様ー・・・よくあんなの体内に飼ってたねぇ〜?」
「・・・好きで『飼ってた』訳じゃねぇ。」
「普通の人間なら・・・・?」
「まずお陀仏だよぉ〜お。」
「・・・・・とりあえず・・・・。」
上空で蠢く『瘴気の塊』を見遣って。
黒鋼は憮然として呟いた。
「自分で自分を褒めたって、バチ当たんねぇだろうな、こりゃ。」
掛け値無しにそう思えるほどに。
『ソレ』――――――――『瘴気の塊』は、凄まじいまでの邪気を放っている。
『魔力』を持つ者も持たぬ者も。
恐怖にその顔をこわばらせた。
(なるほど、『先』に『外』に出したというわけか。)
天照は一人納得する。
『一気に浄化』しなければ、身体を傷つけてしまう、とファイは言った。
しかし、たとえ『一気』に行ったとて、身体へのダメージはゼロには出来ない。
ならば先に、身体から『離して』しまえば、その影響は最小限にとどめられる。
だが。
(『それ』が出来るのも・・・・やはりリアンでなければ無理なのだろうな。)
知世姫も、陰陽寮の術師たちも。
本当に太刀打ちできなかったのだ――――――――。
「まこと遠慮は要らぬぞ。派手にやれぃ。」
こうなったらとことんまで見てみたい、という欲求の方が勝った。
天照の追い討ちに、黒鋼は顔を引き攣らせる。
「だから!!本当に・・・・・!」
「くどいぞ、黒鋼。」
パチリ!と扇を閉じる。
その音がやけに大きく響き渡った。
「『そのチカラの程』を皆にも見せておく必要があるのだ。」
天照の言葉に、黒鋼ははっとした。
『チカラ』の大きさを見せつけらた時。
人々が示す反応にこそ。
「―――――人々に、恐れ憎まれ、忌み嫌われてまで、在ろうとは思わない―――――。」
この人を。
この世界に。
この『日本国』に。
自分の――――――傍に。
留めておけるかどうかの、これは、――――――――『賭け』。
(どうか、この人を受け入れてあげて・・・・・。)
ファイの願いは――――――――届くのだろうか?
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「とりあえずー皆逃げた方がよくないですか?」
「何処へ逃げたって、白鷺城そのものがぶっ壊れりゃ、どうしようもねぇだろう。」
「それもそうですねー。」
「まぁ大きな魔法を見る機会っていうのは本当に少ないからねー、勉強になるよー?」
「術師にとっては、だろう?俺らにゃ関係無ぇぞ。」
「でも綺麗ですよねー?こう、キラキラしてるっていうか。」
「あ、それ言えてますねー。姫のおっしゃるとおり、鑑賞には値すると思います。」
「此処は是非拝見せねばー♪」
「・・・・・黒鋼!!!」
たまらず声を上げたのは剛真。
「何だよ?」
「お・・・お前といい、旅の仲間の方々といい・・・・。」
「?」
「めちゃめちゃ怖い会話をしてるって気付いとるのか?!」
「・・・・・怖い会話だったか?」
皆を振り返れば。
「んー、オレたち、ちょっと慣れっこになっちゃってるかもー?」
「サバイバルしてきましたもんねぇ〜〜。」
うんうん、と小狼が頷く。
「ま、平和ボケした連中にはいい薬かもな。」
「何処が平和だと?!」
思わず剛真が吠える。毎日毎日、刺客や魔物が絶えぬこのご時世を?
「俺らが渡り歩いてきた世界に比べりゃ、この『日本国』は平和そのものだよ。」
その言葉に。
彼の『旅』の苛酷さを垣間見る。
彼自身を大きく変えた、『旅』。
知世姫の怒りに触れ、『異世界』に飛ばされた、という事を知るのは、忍軍の中では忍頭と自分、そして蘇摩だけだ。
帰ってきた彼は傷つき果て、命旦夕に迫ってはいたが。
ようやく回復した彼は、それでも体内に残る瘴気の為に、その精彩を大きく欠いていた。
衰えていく彼を見るのは、本当に辛かった。
ようやく鍛錬ができるようになったものの、刀の一振りにすら、かつての覇気がない。
しかし、今その原因である瘴気は黒鋼から離れた。
これからは、『戻って』くれる事だろう。
こんなに素晴らしい『仲間』もいることだし――――――――。
(それに・・・・どうやら。)
光無き異国の姫を見る、その目が、とても優しくて。
血に染まりぬいていた彼の心に、どうやら灯りが点ったのだろうと思い至って。
父か兄のように黒鋼を見守ってきた剛真にとって、これはきっと喜ばしい事であるに違いなかった。
「さーて・・・どんな魔法使うのかなー?」
ファイの言葉に、現実に引き戻される。
「ちと厄介な事になってきたみたいだしなぁ。」
振り仰ぐ黒鋼につられて視線を上に向ければ。
「?!魔物が・・・・・!!」
それはまさに無数ともいっていいほどの数の魔物が雲霞のごとくに押し寄せてくる。
「瘴気に惹かれてきたって事ですか?」
「たぶんねぇ。」
「こりゃあ、面倒だな。白鷺城をふっ飛ばさないようにするとなると、あの技は使えねぇぞ。」
「・・・・『サンダーストーム』の事?」
「あぁ。『風魔』と『雷帝』呼んだ奴な。」
「・・・・ちょっと待て、黒鋼。」
呆然と会話を聞き流していた陰陽司が慌てて割り込んできた。
「今何と言った?・・・・『風魔』と『雷帝』だと?!」
「あぁ。」
こちらはどうにも癪に障るぐらいの平静さで。
「『風魔』と『雷帝』を呼んでな、見渡す限りの大平原を埋め尽くした魔物を一瞬で全部吹っ飛ばしたんだ。」
「・・・・・・・・・・・・ありえん。」
完全に思考が空転している、といった風で。
「『風魔』と『雷帝』を同時に呼べるなど・・・・・。」
「『呼んだ』んじゃあないですよー。『完全なる服従と隷属』ですー。」
ファイの追い討ちに、陰陽寮に動揺が走る。
「やっぱり、それって難しいものなのか?」
魔法を使わない黒鋼にはどうにも理解は出来ない。陰陽寮の術師たちは目を見開いたまま、コクコクと首を振る。
「『難しい』のではない・・・・『不可能』なのだ・・・・・。」
「でも、あいつは『やった』ぞ?」
陰陽司の言葉を言下に否定する。
完全に固まりきった陰陽寮の面々に、ため息を1つ、ついて。
その『魔力』の差を思う。
(やはり・・・相容れないのだろうか?)
微かな不安が胸をよぎるが、しかし。
(――――――――賽は、投げられた。)
もう後戻りは出来ない。
現実をたたきつけてなお、この国の者はこの人を受け入れてくれるだろうか?
――――――――もし。
受け入れてもらえなかったら――――――――。
「ファイ。」
静かな呼びかけが、皆をはっとさせる。
呼びかけた人は、その目を閉じ、瘴気に向かい合うことなく、ただ佇んで。
「――――――――何―――――?」
のんびりと返された声に、これまた返ったのは、短い言葉。
「防御シールドを。」
「・・・・わーん・・・・・。」
わざと情け無さそうな声を出してみせて。
ファイもまた中庭の中央に歩みでた。
「解りましたー、働きますよぉー・・・・。」
トン、と魔法杖を地に付ける。
「でも、オレは詠唱破棄できないから、ちゃんと展開し終わるまで待ってくださいよー?」
「『向こう』次第だ。」
「うー。」
文句をいいながら。
ファイは静かに呪文を唱え始めた。
「知世姫。」
それは、天照と共に中庭を見遣るこの城のもう一人の主に向かって。
「結界を解除されよ。貴女様も巻き込まれる。」
「・・・城の上空のみの解除でよろしいですの?」
「十分かと。」
「解りましたわ。」
そこは強き力を持つ者同士、相通ずる所があるのだろう。
知世姫は少し念を凝らし、白鷺城の上空の結界を解いた。
それを感じ取ったのか。
瘴気の塊が身の毛もよだつような咆哮をあげ、今まさに上空を覆いつくさんとしていた魔物たちが、瘴気に向かって突進してきた。
「魔物を取り込むつもりか・・・!」
それは、瘴気の更なる巨大化をも示す。
大きく膨らんだ瘴気は、巨大なヘビのような形を取り始めた。
しかし。
「バカだな。」
「考えが足りませんよね。」
黒鋼と小狼の呟きに、サクラが疑問をぶつけた。
「え?どうして?」
「・・・・沢山散らばってるよりも、1つに纏まってる方が攻撃はしやすくなる。」
「・・・・あ!」
サクラは納得したのだが。
しかし魔物の数はあまりにも多く、瘴気だけでは吸収しきれない。
『的』は2つになった。
(さて、どうする?)
天照は、戦略的興味からこれを見ていた。
まずは強い方の『瘴気』から倒すのが順当だろう。
となると、指向性を持たせた魔法ということになる。
続いて拡散性を持った、それこそ『薙ぎ払う』様な魔法で上空の魔物を一掃する。
十中八九、そういう戦法になるだろうと予想される。
(2つ、魔法を連発する事になるな。)
どんな魔法だろうかとワクワクしたりもする。
そうこうしているうちにざわめきが広がり始めた。
皆の視線はファイに向いている。
そう――――――――。
今異国の魔術師が、その力を見せ始めていた。
魔法陣が白く光り輝き。
その光を受けて金糸の煌きは荘厳なまでの輝きを帯び。
しかしそこから感じられる『魔力』の波動は、陰陽寮のいずれの者も、かつて経験した事のない大きさだった。
ファイはゆっくりとその両腕を開いた。
「おぉ・・・・・!!」
感嘆の声がそこかしこから上がる。
魔法陣からあふれ出した光は、ツタのような文様を描き、中庭に集う皆の前に壁となって展開した。
もちろん隙間はあるから、中の様子は十分に見て取れる。
「・・・・『展開』完了だよー。」
その声を合図としたかのように。
リアンはゆっくりと身体の向きを変えた。
そう――――――――瘴気と向かい合う方向に。
(『何』を呼び出すか、決めたって事だな。)
すう、と右手を横に差しのべた――――――――。
「――――――――!!」
ドン!という地響きを立てて、魔法陣が出現した。
先ほど黒鋼の足元に展開したのとは遙かに違うレベルで。
一瞬で練り上げられた魔力は、嵐となって吹き荒れた。
「な・・・・・な・・・・・?!」
陰陽司の混乱っぷりを、誰も責められまい。
今まで遭遇した事も、いや、予想した事もないレベルでの魔法の発動なのだ。
「汝ら、我が声によりて、その力、我に示せ!」
(前と唱えてる文言が違うな。)
それは、『サンダーストーム』の発動時に。
つまりは、『違う』魔法ということになる。
『汝ら』と複数形であるからには、2つ以上の呼び出しなのだろう。
(さて、『何』を呼ぶ?)
一種の怖いもの見たさもあって。
皆は固唾を呑んで見守った。
「『雷帝』招来、サンダーギル!」
(やはり『雷帝』か。)
それは十分に予想される事。
『雷撃』の持つ攻撃性は、ある意味『比類なき物』だ。
しかし。
次に『呼ばれた』のは――――――――。
「『光明神』招来、ライトニングウェイ!!」
「『光』の――――――――『神』?!」
これにはさすがに旅の仲間も驚いて。
だが一切の思考を許さぬかのように、『呼ばれたモノ』はその『チカラ』を現そうとしていた。
「砕破・光雷陣!・・・『クライシス・サンダー』!!」
声と共に。
その拳から突き出された『チカラ』の奔流は。
まるで怯えたかのように散ろうとした瘴気の塊に向かって。
強大な『闇のヘビ』は、すさまじい光の中に、断末魔の咆哮をあげた。
それは大気を震わせ。
大地をも震撼させた。
逃げようとて、叶うはずもない――――――――。
相手は、己の持ち主であった所の『闇の魔王』をも滅ぼしたのだ。
いわば『使い魔』ともいうべき瘴気に、逃れる術があろうはずがない。
永劫の光の中に、瘴気はその姿を没していく。
その返りの風は怒号を上げて渦を巻く。
ファイの防御シールドがなければ、皆も又吹っ飛んでいただろう。
いや。
そのシールドさえも悲鳴をあげて軋むのは。
ファイは眉を顰め、全力を傾けてシールドの保全に努めた。
それを確認して。
『もう1つ』、魔法陣が出現した。
「『風魔』招来、バハムート!・・・光魔・翔雷陣!『ライトニング・ストーム』!!」
「『風』を・・・『追加した』?!」
そんな事が出来るのか。
いやしかし、実際に。
瘴気を粉砕した光と雷は、風に乗って舞い上がり、上空の魔物に襲い掛かる。
その勢いは、かつて見た『サンダーストーム』を遙かに凌ぎ。
巨大な竜巻は、上空を埋め尽くした魔物の全てを薙ぎ払った。
そう。
―――――――― 一体も残さず。
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